償い


枯れた花を手向け 君に祝福を
乾く喉を鳴らし そっと手を当てた

遥か彼方へと 逃さないように
僕のものにしてあげる

鼓動が止まるその音に
息を殺して耳を傾けた
瞳の光が無くなる瞬間に
君の全てを手に入れた

冷えた唇が 僕に語りかけた
無情にも泡となって まるで人形のよう

果てない闇夜へと 置き去りにした
君のこと 許してあげる

身体が壊れるその姿は
声が出るほど美しく見えた
灯火が消えたその瞬間に
僕の全てが満たされた

救いをください
せめてもの 証を